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2024/10/07

太陽光パネルのリサイクル事情とは?不法投棄を防ぐ取り組みもご紹介

太陽光発電

近年、再生可能エネルギーの普及に伴い、太陽光発電システムの設置が増加しています。しかし、太陽光パネルの耐用年数が20〜30年とされているため、今後は使用済みのパネルの処理が大きな課題となるでしょう。太陽光パネルが特に普及し始めたのは2011年前後なので、今からおよそ10年後には約30万トンの廃棄が見込まれています。適切にリサイクルされないと、環境問題や不法投棄のリスクもあります。本コラムでは、太陽光パネルのリサイクル事情と、不法投棄を防ぐための取り組みをご紹介します。

目次

太陽光パネルのリサイクル方法

太陽光パネルの普及に伴い、その廃棄処理やリサイクルが重要な課題となっています。特に、パネルに使用される素材は再利用可能なものが多く、適切なリサイクルが推奨されています。太陽光パネルのリサイクルは、環境保護や資源の再利用を促進するための重要なステップです。

太陽光パネルの主要素材

太陽光パネルは主に次のような素材で構成されています。

  • ガラス(約70%): パネルの大部分を占める素材で、再利用可能です。
  • アルミニウム: パネルのフレームに使用される軽量かつ耐久性のある素材。
  • シリコン: 太陽光を電気に変換する役割を持つセルの主要成分。
  • 銀や銅: 導電材料として使われ、リサイクルにおいて重要な資源です。

リサイクルのプロセス

太陽光パネルのリサイクルは、廃棄物の減少と貴重な資源の再利用を実現するための重要な手段です。ここでは、パネルの構成素材ごとにリサイクルの具体的なプロセスを紹介します。

分解工程

リサイクルプロセスの第一段階は、太陽光パネルの分解です。パネルは複数の層で構成されており、まず物理的にこれらの層を分離する必要があります。以下がその具体的なステップです。

  • フレームと配線の取り外し
    アルミニウムフレームや接続された配線部分を手作業または機械を使用して取り外します。アルミニウムはリサイクル率が高く、容易に溶かして新たな製品に再利用されます。配線に使用されている銅も同様に価値のあるリサイクル資源です。

  • ガラスの分離
    次に、パネルの表面を覆うガラスを取り外します。パネル全体の70%を占めるこのガラスは、多くの場合、再加工されて新しいパネルや建材に再利用されます。リサイクルガラスは、太陽光発電用の新しいパネルだけでなく、他の製品にも使用されています。

素材のリサイクル

分解後、各素材はそれぞれ適切な方法でリサイクルされます。

  • シリコンセルのリサイクル
    シリコンは、パネルの発電能力を支える重要な成分です。使用済みパネルのシリコンは、化学処理を施すことで再利用可能になります。具体的には、シリコンの表面から不純物や劣化した部分を除去し、新しいパネルや他の電子機器に再利用されるシリコン材料を作り出します。

  • 金属の回収
    太陽光パネルに使用されている金属には、アルミニウム、銅、銀などの高価値資源があります。アルミニウムフレームは再度溶かして新しい製品に転用され、配線に含まれる銅もリサイクル業者に回収されます。また、少量ながらパネル内部に含まれている銀も、回収して再利用されます。

特殊な処理技術

特に、環境負荷の少ない処理が求められる素材や、再利用が困難な部分については、化学的または熱的な処理技術が使われます。

  • 熱分解技術
    熱分解技術を使用することで、シリコンセルの効率的な分離が可能です。この方法では、パネルを高温で処理し、シリコン部分を再利用できる状態に戻します。特にパネルの接合部分で使用されている樹脂や接着剤を分解・除去するのに効果的です。

  • 化学的処理
    化学薬品を使用した処理では、シリコンの表面処理や不純物の除去が行われます。これにより、シリコンの純度を高め、再利用可能な状態に整えます。

リサイクル後の活用

リサイクルされた太陽光パネルの素材は、様々な用途で再利用されます。

  • 新しい太陽光パネルへの再利用
    リサイクルされたシリコンやガラスは、新しい太陽光パネルの製造に再利用されます。特に、シリコンは多結晶シリコンとして再加工され、エネルギー効率の高い新しいパネルの製造に使用されます。

  • 建材や他の製品への転用
    リサイクルされたガラスやアルミニウムは、建材としても再利用されます。例えば、窓ガラスやフレーム材、さらには他の工業製品に転用されることが一般的です。

太陽光パネルのトレーサビリティ確保に関する取り組み

太陽光パネルのトレーサビリティの確保に向けて、当社では太陽光パネル設置事業者として写真の「サンエートレーサビリティマーカー」を利用したサービスを開始しました。

このマーカーは、パネルの製造元情報やメンテナンス履歴など、約30項目にわたる情報をクラウド上に保存し、スマートフォンからいつでもアクセス可能です。

太陽光パネルを設置したお客様が簡単にパネルの情報にアクセスすることができるのは勿論のこと、将来的にはこの情報をリサイクル業者に共有・連携し、パネルの設置から廃棄までの全過程を追跡し、適切な廃棄処理ができるようになることを目指していきます。

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